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[ KNOWS Now! ]

[ KNOWS Now! ] 36号

【 KNOWS なう~ KNOWS の中には今 (NOW) がある~】
特定非営利法人 KNOWS の子供たちの未来に橋を架けるメルマガ 

ゴールデンウィークも終わりました。休日を大いに愉しんだ方、たまった疲れやストレスを発散した方、カレンダーとは関係なく相変わらず忙しく働いた方、さあ次の目標に向かって歩き始めましょう!

さて今号は、第7回全国大会について(第4報)、申し込み方法なども掲載しました。また、関西地区から「関西KNOWSでんがなぁ〜学修デザイン講座」の報告をいただきました。

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Ⅰ 第7回全国大会について(第4報)

Ⅱ「第9回関西knowsでんがなぁ〜」の報告

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Ⅰ第7回全国大会について(第4報)

【KNOWS教育研究会全国大会】では、2012年から知識創造時代の新しい学びを日々実践している方々の事例報告と、体験的なワークショップを重ねてきました。

テーマは「誰もが夢中になれる、学びの創造」。
Learning Is Fun!の事例報告と、ワークショップです。

昨年参加された方からは、
・実践的な内容がほとんどでとても役に立った
・多様なアイデアをもった方の集まりで刺激的でした
・グループワークの楽しさ、有意義さを体験できました。
などの感想をいただきました。

今年のワークショップでは、コミュニケーション力を育てるボードゲーム「カタン」を体験します。

「子供たちの未来に橋を架ける」を理念に取り組んでいるKNOWS教育研究会が提唱する21世紀の学びを、ビジネスや教育の方々が一緒に体験できるのはここだけ。

年に一度の、文部科学省後援「KNOWS教育研究会全国大会」に是非ご参加下さい。

【日時】2018年(平成30年)8月5日(日) 10:00〜17:00
(レセプション 8月4日(土) 17:00~19:30)
【会場】日本教育会館 (千代田区一ツ橋2−6−2)
 http://www.jec.or.jp

【テーマ】誰もが夢中になれる学びの創造
【主 催】特定非営利活動法人KNOWS
【後 援】文部科学省
特定非営利活動法人 頭脳スポーツ財団
特定非営利活動法人 日本カタン協会
【大会運営委託】 株式会社ALMACREATIONS

【スケジュール】
 10:00〜10:45 全体会(挨拶・基調報告)
 11:00〜12:00 研究協議(分科会1)
 12:00〜13:00 昼食・休憩
 13:00〜14:00 研究協議(分科会2)
 14:15〜16:45 ワークショップ
ボードゲーム「カタン」によるコミュニケーション力の育成
 16:45〜17:00 全体会 閉会式
【全国大会参加費】4,000円

【昼食について】
 昼食は各自でおとり下さい(会場周辺にレストラン、コンビニがあります)

【レセプション】を前日(4日・土曜日)、アクションセンターにて開催いたします
 時間:17:00~19:30
 会費:5,000円

参加申し込みは以下のURLで受け付けています。
▼第7回KNOWS全国大会(8月5日)
http://www.almacreations.jp/seminar/semdetail.html?mode=view&pmid=4300&semno=1
▼KNOWS全国大会レセプション(8月4日)
http://www.almacreations.jp/seminar/semdetail.html?mode=view&pmid=4301&semno=1


Ⅱ「第9回関西knowsでんがなぁ〜」の報告

4月21日(土)に神戸市にて、「第9回関西knowsでんがなぁ〜」を開催しました。

今回はKNOWS理事の前多 昌顕先生による、「学修デザイン講座β版!」とワークショップ「見切れ写真講座」をしていただきました。

学習学修デザイン講座は、「アクセラメンツ」という講座設計の考え方を取り入れ、より良い学修のための授業や講座をデザインする方法を学ぶ講座です。

具体的には、①学習の流れをデザイン ②ファシリテーションの方法をデザイン ③環境をデザインする これら3つの手法を使って、講座の組み立て方を学びます。

内容は、(①オープニング・②学修デザインについて・③模擬授業(見切れ講座)・④模擬授業を解体しよう・⑤自分で授業をデザインしてみよう)です。 

講座では、前多先生の人柄と話術で終始笑いが絶えませんでした。その中でも、「なるほど~」と納得できる深い学びを得る時間になりました。

また、ワークショップの見切れ写真講座では、コアなファンの方も数名おられたので、熱気と爆笑の連続でした。

参加者からは、「今までやってきたことを当てはめて考えてみると実にしっくり。「なるほど」でした。」「若い先生に「こうすればいいよ」と話すときに大変役立ちそうです。」等のご意見をいただきました。

終了後の懇親会でも白熱した話が続き、授業の組み立てに、新しい視点や方法に気づく有意義な1日になりました。

* アクセラメンツとは、加速学習の重要な「エレメンツ(要素)」と、 その分野の権威であるポール・R・シーリィ博士の「教授力」・「講座設計力」・「アセスメント力」のこと。

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[KNOWSなう]第36号はいかがでしたか?

37号の発行予定は5月下旬となります。

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[ KNOWS Now! ] 35号

【 KNOWS なう~ KNOWS の中には今 (NOW) がある~】
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新年度がスタートして、ひと月が経とうとしています。新入社員・新入生も少しずつ緊張が解けて、職場や学校で充実した活動ができているでしょうか。

4月半ばに、世界遺産の富岡製糸場を見学してきました。日本の近代化を目指した政府が、1872年に設立した官営の製糸場です。

帰り道、製糸場を出た城町通りで、一輪車にベゴニアやマリーゴールドなどの鉢植えを満載して売り歩く、高校生に出会いました。学校を尋ねると「富岡実業高校です!」と元気よく答えてくれました。

高崎から列車に乗ってからも、一鉢70円のベゴニアを買えばよかったなあと呟いていました。笑顔や元気をもらったのに、私からシェアしたものはなかったと後悔しきりです。

さて今号は、佐久間理事からの実践発表会のお知らせと前号に引き続き文部科学省後援となりました第7回全国大会、特にワークショップについてお知らせします。

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Ⅰ 朝日塾小学校(岡山市北区)の実践発表会について

Ⅱ 第7回全国大会について(第3報)

Ⅲ 「小さな失敗を不用意に避けることは、・・・」
畑村洋太郎著「失敗学のすすめ」からの一節    

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Ⅰ 朝日塾小学校(岡山市北区)の実践発表会について

○実践発表1:地域住民による、人のため、より良い未来のためにと考える地域活性化
〜世代や価値観の違いを乗り越える話し合い〜    
教育コーディネーター 黒瀬 大亮

○実践発表2:特別支援学校におけるキャリア教育について   
岡山東支援学校 生徒指導主事 佐宮 尚宏

○実践発表3:学修デザインを意識した授業プランについて
~洗濯ばさみアートの授業実践報告~     
朝日塾小学校 教諭 佐久間賢志

日時:5月19日(土)13:30~17:00
場所:朝日塾小学校 4階 6年B組教室
(岡山市北区吉宗856番地)
 http://www.asahijuku.ac.jp/primary/
参加費:500円(当日集金します)
※飲みなれたお茶やお水などご持参ください。
※お問合せ:佐久間
(学校にお電話ください。℡086‐294‐5400)

Ⅱ第7回KNOWS教育研究会全国大会について(第3報)

〇ボードゲーム「カタン」について
今回は、ワークショップで行うボードゲーム「カタン」について、「ルールBOOK」から概要を紹介します。www.catan.jp

オリジナルの「カタン」はドイツで1995年に発売されて以来、250万セットの売り上げを誇る大ヒットテーブルゲームです。

時は、大航海時代。多くの冒険者・開拓者たちが大海原へと旅立っていきます。そして、肥沃な大地と豊富な資源を有するCatan島が発見され、多くの開拓者たちが上陸して覇権を争うことになります。

サイコロの出目によって資源を使い、Catan島を開拓していきます。「家」を建て、「道」を敷き、「街」を作る。そのために貿易や交渉をします。また、盗賊の来襲や様々な困難に遭遇しますが、戦略を練り他の開拓者たちと争っていきます。

このゲームを通して、コミュニケーションを豊かにし、育成することを目的にしています。

これに併せて、特定非営利活動法人日本カタン協会と、特定非営利活動法人頭脳スポーツ財団の後援となりました。

〇全国大会の日程について
日 時 平成30年8月5日(日)10時00分〜17時00分
会 場 日本教育会館
〒100-0003 東京都千代田区一ツ橋2−6−2
(東京メトロ半蔵門線神保町徒歩3分、東西線竹橋徒歩5分)
参加費 4000円
(前日に懇親会があります。会費5,000円程度)
後 援 文部科学省
特定非営利活動法人頭脳スポーツ財団
特定非営利活動法人日本カタン協会

内容は、学修デザイン学研究についての基調報告と学校や塾、そして社会教育からの実践による研究協議です。

申し込み方法や詳細な内容については、順次メルマガに掲載いたします。

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Ⅲ 「小さな失敗を不用意に避けることは、将来起こりうる大きな失敗の準備をしていることだ。」
畑村洋太郎著「失敗学のすすめ」からの一節

「実際、必要な失敗をあえて経験させながら、子ども自身が学び取るようにしてはじめて、子どもの判断能力は増加するものです。」(前掲書)

著者は、身近な例として子どもたちとナイフの関係について、使わないと手を切ることはなくなるが、ナイフの危険性を理解できないまま成長すると記しています。

大手食品メーカーの食中毒事件や地下鉄の脱線衝突事故など、「大事故」に至る過程で発生していた「小さな失敗」を取り上げて考察しています。

「失敗は、成功の母」はよく知られている言葉ですが、小さな失敗は、大事故の前兆であり、成功への過程と考えると「小さな失敗」への対処が大切になってくると読み取れます。

畑村洋太郎氏は、1941年生まれ。東京大学名誉教授。失敗学の提唱者であり、2002年に「失敗学会」の設立に携わりました。

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[KNOWSなう]第35号はいかがでしたか?

36号の発行予定は5月上旬となります。

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[ KNOWS Now! ] 34号

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東京では、桜の開花が例年より1週間以上早く、気温も高かったためか4月に入ってからは、盛りを過ぎたその花びらが川の淀みや池に花筏をつくっていました。

桜の開花は、各地域で春の到来の象徴として期待され、喜びをもたらせてくれる風物詩になっています。その華やかな色と一斉に咲き誇る樹勢は、新しいスタートに“色を添えて”くれます。

真新しい靴やスーツ・制服で街中を歩いている新入生や新入社員には、慣れないための不安や戸惑いがあります。わたしたちは、彼らの心中を思いやり温かく迎えて、共に笑顔のコミュニケーションをしたいと思います。

さて今号は、前号に引き続き文部科学省後援となりました第7回全国大会についてお知らせします。

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Ⅰ 第7回全国大会について(第2報)

Ⅱ 「花によっては死を誇りにするものもある。・・」
岡倉天心著「茶の本」からの一節    

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Ⅰ 第7回KNOWS教育研究会全国大会について(第2報)

日 時 平成30年8月5日(日)10時00分〜17時00分
会 場 日本教育会館
〒100-0003 東京都千代田区一ツ橋2−6−2
(東京メトロ半蔵門線神保町徒歩3分、東西線竹橋徒歩5分)
参加費 4000円
(前日に懇親会があります。会費5,000円程度)

内容は、学修デザイン学研究についての基調報告と学校や塾、そして社会教育からの実践による研究協議です。

またワークショップでは、日本カタン協会からスタッフをお招きしてボードゲーム「カタン」の体験を指導していただき、「カタン」によるコミュニケーション力の育成についても考えたいと思います。

申し込み方法や詳細な内容については、順次メルマガに掲載いたします。

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Ⅱ「花によっては死を誇りにするものもある。日本の桜がそうで、彼らはいさぎよく風に身をまかせるのである。」
岡倉天心著「茶の本」第6章 花より

「第6章 花」の最後の文章は、(花吹雪は)「一瞬、宝石をちりばめた雲のごとく空を舞い、水晶のような流れの上で跳ね、それから、笑う波の上に浮かんで流されながら、言うようにみえる。『さらば春よ。われら永遠に旅立つ。』」

「岡倉天心『茶の本』をよむ」の著者田中仙堂は、この文章について、「散ることは終わりではなく、散ることは永遠に連なることであると花自身も知っていると主張している・・。」と書いています。

岡倉天心は、1862年に横浜で生まれ、東京美術学校校長を経て、横山大観らと日本美術院を創立。ボストン美術館東洋部長としても知られ、1913年に亡くなりました。

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[KNOWSなう]第34号はいかがでしたか?

35号の発行予定は4月下旬となります。

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[ KNOWS Now! ] 33号

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平昌冬季パラリンピックも18日で閉幕しました。
そして23日から、選抜高校野球が始まりました。商店街を歩いていると、どこからかテレビ中継の甲子園の歓声が聞こえてきます。身の回りでは、3月に入ってから庭木や山野草の開花情報が飛び込んできています。桜前線もぐんぐん北上しています。

侘助、木蓮、あんずやアケビなどの写真が、各地に在住する山歩きの仲間から送られてきます。冬の間は、気にもとめなかった木々や野草が花を咲かせて、その存在をアピールし春の到来を伝えてくれているようです。

学校では、卒業・修了などで仲間との別れがあり、職場でも退職や転職、そして異動などで環境が変わり、ちょっと辛く慌ただしい日々が続きました。さあ年度末!新入生・新入社員を迎える準備はできたでしょうか?

さて今号は、関西KNOWSが主催する講座と、今年も文部科学省後援となりました第7回全国大会についてお知らせします。

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Ⅰ 関西KNOWS研究会学修デザイン講座について

Ⅱ 第7回全国大会について(第1報)

Ⅲ 「“金さえあればチケットが手に入る”なんという・・・」
「談志最後の落語論」より    

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Ⅰ第9回関西KNOWS研究会でんがなぁー学修デザイン講座 

日 時 4月21日(土)13:15~17:00
場 所 兵庫勤労市民センター 2F講習室
参加費 2000円
定 員 45名
講 師 KNOWS理事 前多昌顕氏
申し込みは、4月18日(水)までに。
詳細はこちらから
https://www.facebook.com/events/1653185161417543??ti=ia

講座や授業を作る時
「どのような流れにするとわかりやすくなるかな」
「伝えたいことは盛り込めたかな」
「どんな環境だと学習効果が高まるかな」
そんな時に役立つのが「学修デザイン」です。

学修デザイン講座は「アクセラメンツ」という講座設計の考え方を取り入れ、より良い学修のための授業や講座をデザインする方法を学ぶ講座です。

講師の前多氏は、ワークショップのテーマについて、「表現技法のひとつとして見切れ写真の撮り方を楽しくワクワクして学ぶ講座を予定しています。」と話してくれました。

具体的には
1学習の流れをデザインする
2ファシリテーションの方法をデザインする
3環境をデザインする
の3つの手法を使って、講座の組み立てを学びます。

多くの方の参加をお待ちしております。

<兵庫勤労市民センターの所在地及びアクセス>
〒652-0805  神戸市兵庫区羽坂通4丁目1番1号 JR/兵庫駅北側1分 (横断歩道橋をご利用ください)
神戸高速鉄道/大開駅南へ徒歩5分 市営地下鉄/上沢駅南へ徒歩10分 市バス/4・8・9の各系統「兵庫駅前」下車

Ⅱ 第7回KNOWS教育研究会全国大会について(第1報)

日 時 平成30年8月5日(日)10時00分〜17時00分
会 場 日本教育会館
 〒100-0003 東京都千代田区一ツ橋2−6−2
(東京メトロ半蔵門線神保町徒歩3分、東西線竹橋徒歩5分)
後 援 文部科学省
参加費 4000円

内容は、学修デザイン学研究についての基調報告と学校や塾、そして社会教育からの実践による研究協議です。

またワークショップでは、日本カタン協会からスタッフをお招きしてボードゲーム「カタン」の体験を指導していただき、「カタン」によるコミュニケーション力の育成についても考えたいと思います。

申し込み方法や詳細な内容については、順次メルマガに掲載いたします。

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Ⅲ「“金さえあればチケットが手に入る”なんという、そんな奴に落語が判るわけがない。」
「談志最後の落語論」より

この文の前に「家元のチケットに何万円というプレミアがついた、と聞いた。“すごいですねえ”と人は言うが、冗談言っちゃあいけない。」そして「“落語なんてそんなに払って聴くもんじゃないよ。・・・」と続き、冒頭の文へとつながります。

立川談志は、人によっては好き嫌いのはっきりする芸人の一人だと思いますが、こうした物言いにも彼の“個性”は表れています。東京生まれの彼の口調は威勢がいいが、その奥には痛烈な批判魂が見え隠れしています。
          
1936年東京生まれ、1983年立川流を創設して家元になり、2011年75歳で亡くなりました。

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[KNOWSなう]第33号はいかがでしたか?

34号の発行予定は4月上旬となります。

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[ KNOWS Now! ] 32号

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平昌冬季大会は、オリンピックの後にはパラリンピックが開催されます。3月9日から18日までの10日間、6競技80種目が行われます。

パラリンピックは、身体障害者のスポーツの祭典です。日本選手団は38名、選手名簿には障害種別の項目があります。そこには病気や事故による「障害の状態」が記載されています。

パラリンピックでも、競技の記録や結果も楽しみですが、選手一人一人がこれまでに歩んできた「道のり」と競技に臨む「すがた」をあわせ見ると、応援に一層熱が入ると思います。

さて今号は、脳機能の理解のために「ブラインドサイト現象について」お伝えします。

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Ⅰ ブラインドサイト現象について

Ⅱ「なんのために生まれて なにをして生きるのか・・・」
「アンパンマンからの遺書」からの言葉

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Ⅰ ブラインドサイト現象が脳科学の時代を開いた

「ブラインドサイト」という言葉を聞いたことがありますか? 日本語にすると「盲視」と言います。見えないのに見える!という意味です。脳科学が無意識の存在を確認することになったのが、このブラインドサイト(盲視)という現象です。

脳梗塞の後遺症など、視覚に関する脳の損傷によって視力が全くなく、知覚的に見えていないはずなのに、障害物をよけて歩いたり、検査者が挙げた手と同じ側の手を挙げたりすることがかなりの確率でできてしまいます。さらに特殊な条件下で無くても、日常生活で起きることが証明されたそうです。

これが「見えていると意識できないのに見えている」というブラインドサイト(盲視)です。本人は見えていると意識できていないにもかかわらず、眼球運動など一部の視覚機能は損傷から回復させることができる、というわけです。

通常、眼の「網膜」で見た情報は「視床」を経由して「視覚野」に送られ、ここで初めて「見ている」として意識されるのですが、伊佐 正教授ら研究チームのこれまでの研究成果から、脳梗塞などで「視覚野」が障害を受けた場合には中脳の「上丘」を介して脳の中に無意識に情報が伝わっていくことがわかってきた、とのこと。

視覚情報は次の2つの経路を通って処理されています。
① 網膜⇒視床⇒視覚野⇒頭頂葉⇒前頭葉⇒認知する
② 網膜⇒上丘⇒頭頂葉⇒運動

普段私たちが見たものを認知するのは①の経路を通った処理ですが、例えば、目の前に虫が飛び込んで来たときに、反射的に瞼を閉じたりするときは、②の経路で処理されています。このように、②は無意識の反射・反応として行動を導きます。

科学技術研究機構のサイトに図解入りの詳しい説明があります。

https://www.jst.go.jp/pr/announce/20110316/index.html
(村田孝二)

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Ⅱ「なんのために生まれて なにをして生きるのか わからないままおわる そんなのはいやだ!」
やなせたかし著「アンパンマンからの遺書」

「アンパンマンマーチの歌」の一節です。
この歌の前半を紹介します。
「そうだうれしいんだ いきるよろこび たとえむねのきずがいたんでも なんのために生まれて なにをして生きるのか わからないままおわる そんなのはいやだ! いま生きることで あついこころもえる だから行くんだ ほほえんで」

著者は、「アンパンマンのテーマソングはぼくの作詞だが、幼児アニメーションのテーマソングとしては重い問いかけになっている。ぼくはお子様ランチや、子供だましの甘さを嫌った。」と書いています。

やなせたかしは1919年高知県生まれ。1994年に前掲書を執筆。2013年94歳で亡くなりました。

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[KNOWSなう]第32号はいかがでしたか?

33号の発行予定は3月下旬となります。

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[ KNOWS Now! ] 31号

【 KNOWS なう~ KNOWS の中には今 (NOW) がある~】
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平昌冬季オリンピックも終盤を迎えています。
「雪」や「氷」が身近にない地域で生活している者にとっては、スキー板やスノーボード、あるいはスケート靴などで競技をすること自体に「驚き」があります。

まして100メートル近くも跳んだり、何回も空中で回転したり、500メートルを30秒台で滑ったりする様子は、別世界で繰り広げられるパフォーマンスを観ているようです。

選手一人一人が目指している領域に、連れていってもらっているような喜びさえ感じます。メダルの有無を超えた、「人間の能力の可能性への挑戦」。その成果を見たくて、テレビにかじりついている日々です。

さて今号は、KNOWS北日本青森支部が主催した「学修をデザインする勉強会」(会場:仙台市)について前多理事から報告してもらいます。

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Ⅰ「学修をデザインする勉強会」報告

Ⅱ「物理屋になりたかったんだよ」
小柴昌俊の言葉

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Ⅰ「学修をデザインする勉強会」の報告

先日、仙台市で「学修デザイン講座(仮)」の試作版を開催しました。
学修デザイン講座とは「誰もが夢中になれる学びの場」を自分でできるようにするための講座です。
この、「誰も」には、学習者である児童、生徒、学生、受講生はもちろん、授業や講座を進める立場の教師や講師も含みます。OECDの調査によると、日本の子供達の自己肯定感は他の国々に比べて低いものになっています。

また、教員が主体的な学びを引き出すことに対しての自信が低く、疲れ切った大人の背中を学生に見せ続けたら、学生の自尊心を高めることになるでしょうか。

国は主体的、対話的で深い学びの実施と、教員の多忙化解消という、二つの相反することを、同時に学校現場に求めています。その矛盾を解消することができるのが、学修デザイン講座です。

学修デザイン講座で授業を設計することで、多様な特性を持つ学習者に対して、最適な学びの場を、効率的に作り上げることができます。

学修デザイン講座は、アメリカのポール・シーリィ博士が加速学習の原理原則に基づいたアクセラメンツをベースに作られています。

学修デザイン講座を受講して、学習サイクルの7つのステップを学び、それに合わせて授業や講座を設計することで、比較的高い確度で「誰もが夢中になれる学びの場」を作り出すことができます。

初級学修デザイン講座(仮)は3つのパートに別れています。
1つ目は、学修デザインが必要となった背景と、効果的な学習サイクルを学ぶパートです。
2つ目は、実際に学習サイクルに当てはめてデザインされた模擬授業・模擬講座を体験するパートです。
3つ目は、実際に自分の授業や講座をデザインしてみるパートです。

実は、この初級学修デザイン講座自体も、学習サイクルに当てはめてデザインされています。講座終了後の充実感を体験することにより、講座内容をより深く理解できるようになっています。

正式な提供開始は2018年末頃を目指していますが、クォリティを高めるために、各地でトライアル講座を順次開催していきます。
興味がある方は、ぜひご参加ください。

(講座開催のお知らせはメルマガでも配信します。)

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Ⅱ「物理屋になりたかったんだよ」
小柴昌俊の言葉

1926年生まれ。理学博士。2002年にノーベル物理学賞受賞。
上記の言葉は、「物理屋になりたかったんだよ―ノーベル物理学賞への軌跡―」小柴昌俊著(朝日新聞社刊)のタイトルでもある。

なぜ「物理学者」ではなく、「物理屋」なのかは本を読んでもはっきりした「こたえ」はない。ただ「理論の分野」に見切りをつけて「実験の分野」に飛び込んだことや前向きで行動力があり、「説得力」や「交渉力」などに富んだ著者の生き方はヒントになる。

著者は、「優」が二つしかない卒業成績を公開している。そして、卒業式で学生たちに言う。「・・・学校の成績がよかったとしたら、それは受動的な認識がよくできることの証明である。」

続けて、大学院に入る、また実社会に出ると「自分自身で能動的に判断して行わなければならない。」
「成績が悪かったから、能動的な、あるいは創造的な仕事ができないということにはならない・・・。」と・・・。

すべての学生たちは、この言葉に大いに勇気づけられたのではないだろうか。

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32号の発行予定は3月上旬となります。

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[ KNOWS Now! ] 30号

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2月4日は「立春」です。「春」という文字からは、温かさを感じると思いますが、春が始まりこれから緩やかに「春めいて」くるようです。

「寒さ」は、まだまだ続きますが、確かに「春」の気配を感じられる場面に出会えると思います。例えば植物の芽吹きや虫たちの動きなどを発見することができます。

先日、上野の国立西洋美術館に立ち寄ったら、前庭に雪が残っていましたが、梅の木には花が咲いていました。
少し歩くスピードをゆるめて、「春を探して」庭の草花や街路樹をゆっくり眺めてみませんか。

さて今号も、前号に続き村田理事長から「『学び方』を学ぶのが、21世紀の教育」の(4)を掲載します。

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Ⅰ「学び方」を学ぶのが、21世紀の教育(4)

Ⅱ「盤上で起こっているのはテクノロジーの世界。・・・」
羽生善治の言葉

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Ⅰ「学び方」を学ぶのが、21世紀の教育(4)

「深い学び」について
 平成生まれの方にはあまりピントこないかもしれませんが、20世紀から21世紀に変わるときに、千年単位で起こる変化を指して「ミレニアム」という言葉が盛んに使われました。

例えばヨーロッパの家具の色調が、二千年紀(1001年から2000年)は比較的暗い単調なものが主流だったのですが、三千年紀(2001年から3000年)は明るくカラフルなものになるだろうという予測がなされ、実際にそのような変化が起こっています。
 
教育の世界でもこのミレニアム的な変化が起こっているように見えます。親子やごく身近な関係の中で、生きるために必要な技術や知識の伝承、あるいは宗教に関する知識の伝承が主流だった教育が、二千年紀には生活の向上と、より多くの労働者の育成を目的とした教育に変化してきました。

そして三千年紀の初め、つまり現代は、一人一人にあった能力の開発に視点が移っているように見えます。1990年代後半以降が「脳科学の時代」と呼ばれるほど、目覚ましい速さで私たちの脳の研究が進められています。AI(人工知能)の進化はその1つの現れでしょう。

 20世紀までの教育は、学校という集団での学びの場が整うとともに、どんな知識を身につけるか、どのような理論を理解して使えるようになるか、といった顕在意識レベルでの教育が主流でした。

20世紀の終わり頃から、教育効果を高めるためには、膨大な情報を蓄えることができる潜在意識の働きを知り、活用しようという研究が盛んに行われています。

最近の指導要領の中でも使われるようになった「深い学び」という言葉は、教育におけるミレニアムな変化に反応した表現と言えるでしょう。

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Ⅱ「盤上で起こっているのはテクノロジーの世界。最先端を探究していきたい」
将棋永世七冠 羽生善治の言葉
(文藝春秋2018年2月号より)

羽生善治が竜王戦で勝利して、永世七冠を達成したときの会見での言葉です。

「自分の個性やアイデアを盤上で出そうと思ったら、最先端の技術を知っていなければならないという考えが根底にはあります。」

「・・・発想やアイデアというものは、フロンティアというか未開の部分で生まれる。既存の常識からは生まれないんですよ。」

羽生善治は、デビューから32年で「前人未踏」の「永世七冠」に辿り着いたと言われています。

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[KNOWSなう]第30号はいかがでしたか?

31号の発行予定は2月下旬となります。

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[ KNOWS Now! ] 29号

【 KNOWS なう~ KNOWS の中には今 (NOW) がある~】
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1月22日に東京では4年ぶりに大雪警報が出て、交通機関がマヒして通勤通学や物流などに大きな影響が出ました。

気象情報ではある程度予測されていても、人口が密集している地域では、この降雪という「非日常」の事態にはなかなか対処対応が追いついていかないようです。

寒さはまだまだ続きそうですが、それでも屋内の水耕栽培のヒヤシンスが花を開き、江ノ島では早咲きの河津桜が咲いているとの情報も届きました。

さて今号も、前号に続き村田理事長から「『学び方』を学ぶのが、21世紀の教育」の(3)を掲載します。

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Ⅰ「学び方」を学ぶのが、21世紀の教育(3)

Ⅱ「読むことは人を豊かにし、話すことは・・・。」
フランシス・ベーコンの言葉

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Ⅰ「『学び方』を学ぶのが、21世紀の教育」(3)

〇対話的な学びについて
 「科学の進歩とコミュニケーション能力とは深い関係がある」と言われます。どんなに素晴らしい研究をしても、世に知られずに埋没してしまうと、科学の進歩には貢献できない、ということを意味しています。

そう言えば、ノーベル賞を授賞された方々は、人間的にもとても魅力的な方がほとんどであることに気づきます。かのアインシュタインも、講義が非常に分かりやすく面白いので、近所の職人さんたちまでが教室の外で話を聞いていたというエピソードがあります。
 
また、授賞に値する業績は、多くの人々によるチームワークの成果であることも分かります。KJ法を開発した川喜多二郎氏は「衆知を集める」という言葉を使っています。

変化の激しい高度情報社会を生き抜くために、すでにビジネスの世界では、対話的な思考によって「衆知を集める」技法がつぎつぎと開発されています。
 
知識創造社会と言われる、これからの時代に求められているのは、多様な意見を引き出し、アウフヘーベン(止揚)して、新たな知識を創り出す力です。対話的な学びとは、衆知の集め方を学ぶことと言っても過言ではないでしょう。

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Ⅱ「読むことは人を豊かにし、話すことは人を機敏にし、書くことは人を確かにする。」
フランシス・ベーコン

「ビジネスマンの父より息子への30通の手紙」(キングスレイ・ウォード著 城山三郎訳)の中に引用されていた言葉です。

同書の第二通「教育の設計」の中で若い「君」へ「成功の秘訣」として紹介されています。「話す」「書く」というアウトプットの大切さを強調しているようにも思えます。

フランシス・ベーコンは、16~17世紀のイギリスの哲学者です。多くの名言の中で「知識は力なり」という言葉は有名です。

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[KNOWSなう]第29号はいかがでしたか?

30号の発行予定は2月上旬となります。

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[ KNOWS Now! ] 28号

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明けましておめでとうございます!

2018年、平成30年が明けました。
新しい年の初めには、「希望」や「夢」や「願い」など、一人ひとりがこれから始まる生活を思い描いていると思います。

「思い描くこと」や「強く願うこと」により、私たちの未来は変わっていきます。「粘り強く、あきらめずに」毎日の生活を充実したいものです。

年末に、東京駅前に立ち寄る機会がありました。丸の内駅前広場の工事も終わり、赤煉瓦の駅舎が冬の澄み切った空の下で、ひと際あざやかに見えました。

新しい年は、東京駅から日本各地へ出かけてみようかなどと思いました。
みなさんは、どこからスタートしますか?

さて今号は、前号に続き村田理事長から「『学び方』を学ぶのが、21世紀の教育」(2)を掲載します。

◆◆◆◆目   次━━━━━━━━━━━━━━◆◇◆◆

Ⅰ「学び方」を学ぶのが、21世紀の教育(2)

Ⅱ「私は、二週間前に書き終えた原稿が・・・。」
V・Eフランクルの言葉

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Ⅰ「『学び方』を学ぶのが、21世紀の教育」(2)

 小学生の宿題で、同じ漢字をノート1頁に繰り返し書いたりするというのがあるようです。しかし、それだけではひたすら繰り返さないと覚えられない、身につかないという観念を植え付けてしまわないか、そちらの方が心配になってしまいます。

もう少し、記憶のメカニズムに基づく学習方法を活用した方が良いのではないかと考えてしまうのです。
 
また、「誤学習」という言葉もあります。スタートで間違ったことを身につけてしまうと、その後に身につけたことはどんどん正しさから離れていく、というものです。

間違いを積み重ねないようにするには、学び方を正しくサポートする必要があります。
 
学修が事前の予習と、事後の新たな展開につながるための主体的な活動を含むという考え方からすると、ただ繰り返すことに時間をかけるのではなく、自ら学びに向かうスキルが必要になってきます。

合理的で無理のない、やればやるだけ上達する、そして楽しい学び方を身につけることが必要なのです。
 
最近のオリンピックを目指す選手のトレーニングは、生理学や心理学の成果を駆使して無理なく最大限の効果を出す工夫がされていて、それが一般の人たちのスポーツ・トレーニングなどにも生かされてきています。

21世紀になってからは、スポーツばかりでなく「学び方」も最新の脳科学や心理学、生理学の成果を生かして、効果的に行う方法が模索されるようになってきました。
 
「脳の筋トレ」という言葉がありますが、思考ツールなどを駆使した合理的な学び方は、まさに主体的な学びのトレーニングになると考えられるようになりました。
 
「学び方を学ぶ」学修は、21世紀の教育のキーワードになってきたと言えます。

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Ⅱ 「私は、二週間前に書き終えた原稿が、二週間後の今ではもう満足できなくなっている。」
V・E・フランクル著「フランクル回想録」(春秋社)
この文章は同書の「年をとることについて」の項に書いてあります。

この文章の前に「年をとるにつれて円熟していくと自分で信じることができる限り、年をとることは何ら問題ではない。」とも書いています。

V・E・フランクルは、「夜と霧―ドイツ強制収容所の体験記録―」(みすず書房)の著者として知られています。1905年にウィーンで生まれたフランクルは、想像を絶するナチス強制収容所を生き延び、のちに独自の精神療法の創始者と言われました。

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[KNOWSなう]第28号はいかがでしたか?

29号の発行予定は1月下旬となります。

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[ KNOWS Now! ] 27号

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みなさま、こんにちは!

いよいよ今年も残すところわずかになりました。
地域によって「年越し」や「大晦日」の過ごし方には、それぞれ違いはあるようです。

どの地域でも、年末年始の「供物」や「食事」は特別の意味を持っています。あらためて地域の風習や家庭の習わしなどを思い起こしてみるよい機会かもしれません。

いずれにしても「風習」や「習わし」は、身近な人の健康や長寿、家内安全や豊作・大漁祈願などを願う、先人の思いがいろいろな形となって残ったようです。

暗い悲しいニュースもありましたが、なるべく明るいニュース・出来事を思い出して、新年の一歩を踏み出したいですね。よいお年をお迎えください。

さて今号は、前多昌顕理事からの北日本青森支部から勉強会のお知らせ(再掲)と村田理事長から「『学び方』を学ぶのが、21世紀の教育」(1)を投稿していただきました。

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Ⅰ 「学修をデザインする勉強会(仙台)」のお知らせ

Ⅱ 「学び方」を学ぶのが、21世紀の教育(1)

Ⅲ 「未知の世界を探究する人々は、地図を持たない旅行者である。」湯川秀樹著「旅人」から

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Ⅰ「学修をデザインする勉強会(仙台)」のお知らせ

KNOWS北日本青森支部からの勉強会の開催についてのお知らせです。

日時は、2018年1月27日(土)13:30~16:30
詳細は、下記のURLを参照してください。
https://peatix.com/event/322642/view

アクセラメンツという講座設計の考え方があります。
今回開催するのは、このアクセラメンツの考え方を取り入れた授業(講座)を実際に体験していただき、より良い学修の流れを学ぶための勉強会です。

多くの方の参加をお待ちしています。
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Ⅱ「学び方」を学ぶのが、21世紀の教育(1/2)

 大学や専門学校では、100分の講義を年間で4単位としているところが多いですね。高校の授業は50分で年間1単位、100分では2単位ですから、大学は2倍の単位を修得できることになります。

これは、大学や短期大学、専門学校のように高度に専門的な内容を修得するためには、事前の予習と、事後の新たな段階へ進むための復習を含めて、1単位時間の授業を2単位と認めてもよい、という規則があるからです。

ただし、実技の科目は予習・復習が無いので、1単位時間の授業はそのまま1単位です。大学で「学習」と言わずに「学修」という言葉を用いているところが多いのは、この予習、復習という主体的な学びを想定しているからです。

 「学習」は習って学ぶことで、根底にある考え方は繰り返して慣れるということです。学ぶは真似る、真似ぶという言葉から来ていると説明する人もいます。特に身体感覚が必要な習い事では、真似る、習う、学ぶというプロセスは不可欠な要素です。

 しかし、次のような例もあります。
 私が知的障害児教育の特別支援学校の教員をしていたとき、「どんな子でも繰り返し繰り返し学習すれば、必ず身につく」という持論の先生がいました。その先生は「自分は障害児も健常の子どもも、教え方の基本は同じであるということが分かった」と言って、小学校の教頭として異動し、私がクラスを引き継ぎました。

美術の時間に、その先生が「3年間かけて、毎日繰り返し繰り返し名前を漢字で書く練習をした結果、完璧に書けるようになった」A君に、名前を書くように言いました。画用紙に描いた絵の下の余白に、得意の名前を書くように指示したのです。

すると、A君はブルブルと手を震わせ、間もなく大声を出しながら教室の中を跳びはねて回りました。彼は3年かけて縦に漢字で名前を書くことを習っていたのですが、私が指示したのは、横長の余白でした。A君が学んだのは名前という文字の組合せではなく、全体でひとつの模様だったのです。

彼に横書きの名前が書けるようにするには、また3年間必要になったことでしょう。私は限られた時間の中で、他の生活自立に必要なことを教えることにしました。

30年以上も前のかなり極端な例ですが、事実です。ひたすら繰り返せばそのうちどうにかなる、という神話がまだ教育の現場に残っていないことを願うばかりです。(続きは次号で)

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Ⅲ 「未知の世界を探究する人々は、地図を持たない旅行者である。」湯川秀樹著「旅人―ある物理学者の回想―」(角川文庫)

この文のあとに「地図は、探究の結果として、できるのである。」と、書いています。

湯川秀樹は、1907年東京生まれ。1949年に日本人として初のノーベル物理学賞を受賞しました。

未知の分野に挑んだ研究者の言葉は、今もさまざまな分野で挑戦している人々の背中を押してくれているかのようです。

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[KNOWSなう]第27号はいかがでしたか?

28号の発行予定は1月上旬となります。

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