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2017年12月の記事一覧

[ KNOWS Now! ] 27号

【 KNOWS なう~ KNOWS の中には今 (NOW) がある~】
特定非営利法人 KNOWS の子供たちの未来に橋を架けるメルマガ 

みなさま、こんにちは!

いよいよ今年も残すところわずかになりました。
地域によって「年越し」や「大晦日」の過ごし方には、それぞれ違いはあるようです。

どの地域でも、年末年始の「供物」や「食事」は特別の意味を持っています。あらためて地域の風習や家庭の習わしなどを思い起こしてみるよい機会かもしれません。

いずれにしても「風習」や「習わし」は、身近な人の健康や長寿、家内安全や豊作・大漁祈願などを願う、先人の思いがいろいろな形となって残ったようです。

暗い悲しいニュースもありましたが、なるべく明るいニュース・出来事を思い出して、新年の一歩を踏み出したいですね。よいお年をお迎えください。

さて今号は、前多昌顕理事からの北日本青森支部から勉強会のお知らせ(再掲)と村田理事長から「『学び方』を学ぶのが、21世紀の教育」(1)を投稿していただきました。

◆◆◆◆目   次━━━━━━━━━━━━━━◆◇◆◆

Ⅰ 「学修をデザインする勉強会(仙台)」のお知らせ

Ⅱ 「学び方」を学ぶのが、21世紀の教育(1)

Ⅲ 「未知の世界を探究する人々は、地図を持たない旅行者である。」湯川秀樹著「旅人」から

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Ⅰ「学修をデザインする勉強会(仙台)」のお知らせ

KNOWS北日本青森支部からの勉強会の開催についてのお知らせです。

日時は、2018年1月27日(土)13:30~16:30
詳細は、下記のURLを参照してください。
https://peatix.com/event/322642/view

アクセラメンツという講座設計の考え方があります。
今回開催するのは、このアクセラメンツの考え方を取り入れた授業(講座)を実際に体験していただき、より良い学修の流れを学ぶための勉強会です。

多くの方の参加をお待ちしています。
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Ⅱ「学び方」を学ぶのが、21世紀の教育(1/2)

 大学や専門学校では、100分の講義を年間で4単位としているところが多いですね。高校の授業は50分で年間1単位、100分では2単位ですから、大学は2倍の単位を修得できることになります。

これは、大学や短期大学、専門学校のように高度に専門的な内容を修得するためには、事前の予習と、事後の新たな段階へ進むための復習を含めて、1単位時間の授業を2単位と認めてもよい、という規則があるからです。

ただし、実技の科目は予習・復習が無いので、1単位時間の授業はそのまま1単位です。大学で「学習」と言わずに「学修」という言葉を用いているところが多いのは、この予習、復習という主体的な学びを想定しているからです。

 「学習」は習って学ぶことで、根底にある考え方は繰り返して慣れるということです。学ぶは真似る、真似ぶという言葉から来ていると説明する人もいます。特に身体感覚が必要な習い事では、真似る、習う、学ぶというプロセスは不可欠な要素です。

 しかし、次のような例もあります。
 私が知的障害児教育の特別支援学校の教員をしていたとき、「どんな子でも繰り返し繰り返し学習すれば、必ず身につく」という持論の先生がいました。その先生は「自分は障害児も健常の子どもも、教え方の基本は同じであるということが分かった」と言って、小学校の教頭として異動し、私がクラスを引き継ぎました。

美術の時間に、その先生が「3年間かけて、毎日繰り返し繰り返し名前を漢字で書く練習をした結果、完璧に書けるようになった」A君に、名前を書くように言いました。画用紙に描いた絵の下の余白に、得意の名前を書くように指示したのです。

すると、A君はブルブルと手を震わせ、間もなく大声を出しながら教室の中を跳びはねて回りました。彼は3年かけて縦に漢字で名前を書くことを習っていたのですが、私が指示したのは、横長の余白でした。A君が学んだのは名前という文字の組合せではなく、全体でひとつの模様だったのです。

彼に横書きの名前が書けるようにするには、また3年間必要になったことでしょう。私は限られた時間の中で、他の生活自立に必要なことを教えることにしました。

30年以上も前のかなり極端な例ですが、事実です。ひたすら繰り返せばそのうちどうにかなる、という神話がまだ教育の現場に残っていないことを願うばかりです。(続きは次号で)

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Ⅲ 「未知の世界を探究する人々は、地図を持たない旅行者である。」湯川秀樹著「旅人―ある物理学者の回想―」(角川文庫)

この文のあとに「地図は、探究の結果として、できるのである。」と、書いています。

湯川秀樹は、1907年東京生まれ。1949年に日本人として初のノーベル物理学賞を受賞しました。

未知の分野に挑んだ研究者の言葉は、今もさまざまな分野で挑戦している人々の背中を押してくれているかのようです。

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[KNOWSなう]第27号はいかがでしたか?

28号の発行予定は1月上旬となります。

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[ KNOWS Now! ] 26号

【 KNOWS なう~ KNOWS の中には今 (NOW) がある~】
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みなさま、こんにちは!

いよいよ師走に入りました。一年を締めくくるまとめの時期になりました。

先日、鎌倉を散策していたら、民家の柿の高い枝に一つだけ実が残してありました。「木守柿」です。柿を収穫するときに来年もよく実がなるようにと、枝に一つ二つ実を残す風習があります。

青空の下に、一つだけ残した柿の実を見てうれしくなりました。スズメが来て、その実を突いていました。

身も心も急かされる年末ですが、フッと立ち止まって空を見たり山を見たり、そんな短い時間も大切にしたいですね。

さて今号は、佐久間賢志理事からの第68回造形表現・図画工作・美術教育研究全国大会(岡山大会)の報告と、前多昌顕理事からの北日本青森支部から勉強会のお知らせです。

◆◆◆◆目   次━━━━━━━━━━━━━━◆◇◆◆

Ⅰ 第68回造形表現・図画工作・美術教育研究全国大会の報告とお礼

Ⅱ 「学修をデザインする勉強会(仙台)」のお知らせ

Ⅲ 「家で花を見た記憶もない。花は邪魔になるし・・・」
ジュール・ヴァレス著「子ども」からの一節

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Ⅰ 研究会報告

11月13日に行われた第68回造形表現・図画工作・美術教育研究全国大会が無事に終了しました。
遠くからKNOWSゆかりの先生が、公開授業に足を運んでくださいました。ありがとうございました。

当日は、校内(踊り場や階段)に制作した洗濯ばさみアートのプレゼンを洗濯ばさみアーチストに聞いてもらい、アドバイスをうけるという内容の授業でした。

ITCとアナログを駆使して、パソコン室と現場を中継するというチャレンジもしました。

おかげさまで、授業も、そのあとの研究協議もうまくいきました。アクセラメンツをベースに授業を組み立てたのですが、授業者が一番勉強になったなぁという大会でした。

足を運んでくださった方、応援してくださった方ありがとうございました。
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Ⅱ「学修をデザインする勉強会(仙台)」のお知らせ

KNOWS北日本青森支部からの勉強会の開催についてのお知らせです。

日時は、2018年1月27日(土)13:30~16:30
詳細は、下記のURLを参照してください。
https://peatix.com/event/322642/view

アクセラメンツという講座設計の考え方があります。
今回開催するのは、このアクセラメンツの考え方を取り入れた授業(講座)を実際に体験していただき、より良い学修の流れを学ぶための勉強会です。

多くの方の参加をお待ちしています。

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Ⅲ 「家で花を見た記憶もない。花は邪魔になるし二日も経てば臭くなる、と母は言う。」

この文は、ジュール・ヴァレス著「子ども」(岩波文庫)からの一節です。ヴァレスは、1832年にフランスで生まれた小説家です。

「母はぼくに教育を受けさせて、自分のような田舎者にはさせまいと思っているのだ!母は息子のジャックが紳士になることを望んでいる。」
教育熱心の母親でもあるようですが・・・。

それでも、主人公のぼく(ジャック)は「さまざまな試練のなかで希望と挫折を繰り返しながら・・・大人への道を」(訳者解説から)歩んでいきます。

この本の冒頭には、「学校で死ぬほどいやな思いをしたり、家で泣かされたりしたすべての者たちに、子どものころ、教師にいじめられたり、親に殴られたりしたすべての者たちに、私はこの本を捧げる。」と書いてあります。

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[KNOWSなう]第26号はいかがでしたか?

27号の発行予定は12月下旬となります。

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