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2018年1月の記事一覧

[ KNOWS Now! ] 29号

【 KNOWS なう~ KNOWS の中には今 (NOW) がある~】
特定非営利法人 KNOWS の子供たちの未来に橋を架けるメルマガ 

1月22日に東京では4年ぶりに大雪警報が出て、交通機関がマヒして通勤通学や物流などに大きな影響が出ました。

気象情報ではある程度予測されていても、人口が密集している地域では、この降雪という「非日常」の事態にはなかなか対処対応が追いついていかないようです。

寒さはまだまだ続きそうですが、それでも屋内の水耕栽培のヒヤシンスが花を開き、江ノ島では早咲きの河津桜が咲いているとの情報も届きました。

さて今号も、前号に続き村田理事長から「『学び方』を学ぶのが、21世紀の教育」の(3)を掲載します。

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Ⅰ「学び方」を学ぶのが、21世紀の教育(3)

Ⅱ「読むことは人を豊かにし、話すことは・・・。」
フランシス・ベーコンの言葉

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Ⅰ「『学び方』を学ぶのが、21世紀の教育」(3)

〇対話的な学びについて
 「科学の進歩とコミュニケーション能力とは深い関係がある」と言われます。どんなに素晴らしい研究をしても、世に知られずに埋没してしまうと、科学の進歩には貢献できない、ということを意味しています。

そう言えば、ノーベル賞を授賞された方々は、人間的にもとても魅力的な方がほとんどであることに気づきます。かのアインシュタインも、講義が非常に分かりやすく面白いので、近所の職人さんたちまでが教室の外で話を聞いていたというエピソードがあります。
 
また、授賞に値する業績は、多くの人々によるチームワークの成果であることも分かります。KJ法を開発した川喜多二郎氏は「衆知を集める」という言葉を使っています。

変化の激しい高度情報社会を生き抜くために、すでにビジネスの世界では、対話的な思考によって「衆知を集める」技法がつぎつぎと開発されています。
 
知識創造社会と言われる、これからの時代に求められているのは、多様な意見を引き出し、アウフヘーベン(止揚)して、新たな知識を創り出す力です。対話的な学びとは、衆知の集め方を学ぶことと言っても過言ではないでしょう。

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Ⅱ「読むことは人を豊かにし、話すことは人を機敏にし、書くことは人を確かにする。」
フランシス・ベーコン

「ビジネスマンの父より息子への30通の手紙」(キングスレイ・ウォード著 城山三郎訳)の中に引用されていた言葉です。

同書の第二通「教育の設計」の中で若い「君」へ「成功の秘訣」として紹介されています。「話す」「書く」というアウトプットの大切さを強調しているようにも思えます。

フランシス・ベーコンは、16~17世紀のイギリスの哲学者です。多くの名言の中で「知識は力なり」という言葉は有名です。

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[KNOWSなう]第29号はいかがでしたか?

30号の発行予定は2月上旬となります。

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[ KNOWS Now! ] 28号

【 KNOWS なう~ KNOWS の中には今 (NOW) がある~】
特定非営利法人 KNOWS の子供たちの未来に橋を架けるメルマガ 

明けましておめでとうございます!

2018年、平成30年が明けました。
新しい年の初めには、「希望」や「夢」や「願い」など、一人ひとりがこれから始まる生活を思い描いていると思います。

「思い描くこと」や「強く願うこと」により、私たちの未来は変わっていきます。「粘り強く、あきらめずに」毎日の生活を充実したいものです。

年末に、東京駅前に立ち寄る機会がありました。丸の内駅前広場の工事も終わり、赤煉瓦の駅舎が冬の澄み切った空の下で、ひと際あざやかに見えました。

新しい年は、東京駅から日本各地へ出かけてみようかなどと思いました。
みなさんは、どこからスタートしますか?

さて今号は、前号に続き村田理事長から「『学び方』を学ぶのが、21世紀の教育」(2)を掲載します。

◆◆◆◆目   次━━━━━━━━━━━━━━◆◇◆◆

Ⅰ「学び方」を学ぶのが、21世紀の教育(2)

Ⅱ「私は、二週間前に書き終えた原稿が・・・。」
V・Eフランクルの言葉

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Ⅰ「『学び方』を学ぶのが、21世紀の教育」(2)

 小学生の宿題で、同じ漢字をノート1頁に繰り返し書いたりするというのがあるようです。しかし、それだけではひたすら繰り返さないと覚えられない、身につかないという観念を植え付けてしまわないか、そちらの方が心配になってしまいます。

もう少し、記憶のメカニズムに基づく学習方法を活用した方が良いのではないかと考えてしまうのです。
 
また、「誤学習」という言葉もあります。スタートで間違ったことを身につけてしまうと、その後に身につけたことはどんどん正しさから離れていく、というものです。

間違いを積み重ねないようにするには、学び方を正しくサポートする必要があります。
 
学修が事前の予習と、事後の新たな展開につながるための主体的な活動を含むという考え方からすると、ただ繰り返すことに時間をかけるのではなく、自ら学びに向かうスキルが必要になってきます。

合理的で無理のない、やればやるだけ上達する、そして楽しい学び方を身につけることが必要なのです。
 
最近のオリンピックを目指す選手のトレーニングは、生理学や心理学の成果を駆使して無理なく最大限の効果を出す工夫がされていて、それが一般の人たちのスポーツ・トレーニングなどにも生かされてきています。

21世紀になってからは、スポーツばかりでなく「学び方」も最新の脳科学や心理学、生理学の成果を生かして、効果的に行う方法が模索されるようになってきました。
 
「脳の筋トレ」という言葉がありますが、思考ツールなどを駆使した合理的な学び方は、まさに主体的な学びのトレーニングになると考えられるようになりました。
 
「学び方を学ぶ」学修は、21世紀の教育のキーワードになってきたと言えます。

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Ⅱ 「私は、二週間前に書き終えた原稿が、二週間後の今ではもう満足できなくなっている。」
V・E・フランクル著「フランクル回想録」(春秋社)
この文章は同書の「年をとることについて」の項に書いてあります。

この文章の前に「年をとるにつれて円熟していくと自分で信じることができる限り、年をとることは何ら問題ではない。」とも書いています。

V・E・フランクルは、「夜と霧―ドイツ強制収容所の体験記録―」(みすず書房)の著者として知られています。1905年にウィーンで生まれたフランクルは、想像を絶するナチス強制収容所を生き延び、のちに独自の精神療法の創始者と言われました。

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[KNOWSなう]第28号はいかがでしたか?

29号の発行予定は1月下旬となります。

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